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株式会社 中澤屋 NAKAZAWAYA
株式会社 中澤屋 出版局【Publication】

出版物のご案内
『初心者のためのダンス指導』 島田左一郎 編著
 B5版 定価1800円(税込み) 128頁 2010年4月15日(増補三訂版)
 
<この本を読んで欲しい対象者>
 幼稚園の先生、保育士、小学校の先生、中学校・高等学校の保健体育科の先生、教員養成系の学生など
<本書の紹介>

 平成になってはじめての学習指導要領改正では、従来の「創作ダンス」「フォークダンス」に加えて、中学校に「現代的なリズムのダンス」が登場した。また、幼稚園の教育要領にも、新たに「表現」の領域が登場した。さらに、21年3月に告示された学習指導要領には、高等学校に「社交ダンス」が明記され、また同解説書では、フォークダンスのなかに「日本の民踊」が重要視されてきた。
 学校現場ではダンスの学習がなかなか活発にならなかったり、ヒップホップの真似事で終わってしまったりという批判があるなか、学校教育で扱うダンス領域や種目は益々拡大されている。
 筆者は、ダンスの4分類(佐伯他、1983)をもとに、「創作ダンス」「フォークダンス」「現代的なリズムのダンス」「社交ダンス」「日本の民踊」等、4分類における、学校におけるダンスの学習指導に関して研究や実証を進めてきた。昭和50年代からはじめた「リズムダンス」の研究が、学習指導要領の「現代的なリズムのダンス」に、また、平成15年から始めた「ボールルームダンス」の研究が、学習指導要領の「社交ダンス」へつながったのではないかと考えられる。
 最近になって、筆者がかつて(平成2~3年頃)中学校で実践した「リズムダンス」の授業実践映像(ビデオ、DVD)が、北海道から九州まで、いくつもの中学校で利用されていることを知った。また、一部(4校)の大学教員養成系学部で将来体育の教員を志す学生にそれらを視聴させているとの情報を入手した。
 「学校教育で扱うダンス領域は益々拡大しているが、それを指導する教員がついていけない。」また、「中学校、高等学校ではダンスが必修単元となって、避けて通ることができなくなった。」等の悩みや不安が増えている。そんななかで、ダンスの専門家でなくてもできるダンス指導の資料があればとの声の応え、自分が経験してきたこと、知識として得たこと、授業で実証してきたことなどをまとめたものが本書である。
 本書の挿し絵は、鈴木充代さん(当時、文化女子大学長野専門学校非常勤講師)に、ボールルームダンスの演技並びに編集協力は石坂由美子さん(当時、文化女子大学長野専門学校専任講師)、戸谷幸恵さん(同校保育科卒業生)、リズムダンスと日本民踊の演技は富井杏さん(同校保育科在籍)並びに同校ミュージカルクラブの皆さんにお願いした。感謝する次第である。
<編著者の紹介>
 1954年長野県長野市生誕
 1976年早稲田大学教育学部教育学科体育学専修卒業
 2015年文化学園(旧文化女子大学)長野専門学校保育科教授定年退職
      (在職中、副校長、保育科学科長、介護福祉専攻科学科長など歴任)
 2015年株式会社中澤屋勤務 代表取締役社長
      著書/「ふだん着の体育学習を求めて」
          (全国体育学習研究会・2005年・共著)
         「「楽しい体育」の豊かな可能性を拓く」
          (明和出版・2008年・共著)
         「小学校の体育授業づくり入門」
          (学文社・2009年・共著)
         「体育科教育」(教科教育学シリーズ)
          (一藝社・2016年・第11章ダンス)
<編著者の雑感>
 学生時代までダンス経験が乏しかった(行事の際のフォークダンス程度の経験しかなかった)筆者は、偶然に、第27回全国体育学習研究協議会(昭和57年)のダンス部会研究委員を仰せつかった。このことがきっかけで、「ダンス」の学習指導の研究をしなければならなくなった。その後も全国の熱心な先生方から諸説をお聞きし、ダンス学習に関する質問、意見交換をさせていただいた。特に、佐伯年詩雄先生(当時筑波大学)や矢島ますみ先生(明海大学)をはじめとして、水谷光先生(当時聖心女子大学)、三浦弓枝先生(当時千葉大学)、村田芳子先生(当時岡山大学→筑波大学)には沢山のことを教えていただいた。そんな経験を重ねているうちに、筆者自身は全く踊れないままではあったが、子どもたちを踊らせることが出来るようになってきた。
 ダンスの基本を『身体を使った自己表現』ととらえると、子どもの心が解放しないことにはダンス学習にならない。それを大切にしながら授業の実践を進めてきた。ダンス学習の人間関係がもとで、学級問題にまで発展し、学級担任から苦情が勃発したこと、ダンスの授業があるから学校に行きたくないと言い切った子どもたちへの関わりで苦しんだこと、何とか踊らせようと試みたが、子どもたちは1時間中、全く踊らなかったことなど、ダンスを始めた頃は、不安や苦痛、焦りの連続であった。ダンスや教育(学習)の全国の仲間に支えられて、「子どもたちにとって、絶対にダンスは楽しいはずだ。」との信念を曲げることなく、毎年立候補して研究授業に取り組んだ。一つ一つの課題を、少しずつクリアして今日に至っている。
 筆者は今でも、ダンスの実技に関しては素人である。(最近、ボールルームダンスの講習会に参加して、多少のステップを踏めるようにはなった。)ダンスの学習指導をしていて、子どもたちから「先生、見本をみせて!」と言われても、ボールルームダンスの簡単な動き以外は全く踊れないし、もちろんそれ以外の種目の見本を見せたことはない。しかし、学習を進める中で、すべての子どもたちが我を忘れて踊り、ダイナミックに表現し、ダンスの種目が持つ魅力を、感動とともに味わうようになってくる、その空間にいることは大好きである。
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